【アマゾン】お客さまの声

お客様の声を聞こう

「顧客第一」
「お客様の声を聞こう」
的なフレーズを書籍で見かけますが

疑問に思っていたのが
じゃあ、どうやって?
でした

東京で商社に働いてた頃は
お客さまはBtoBで数は数百ほど
大きく入れ替わる事もなかったので
営業担当の方がいわゆる御用聞きして
直接リクエストや不満を聞いてこれるレベルでした

BtoCやCtoCの対マスになるとそうもいきません
アンケート調査などを行うのも一つの方法ですが限界があります

どうやったら定期的に「声」をレビューして
それを上層部にも共有出来るのでしょう

それを恒常的に行っていたのがアマゾンでした

顧客システム

コールセンターには毎日数千、数万のお客様の声や文句が
電話、メール、チャット、オンラインコールで届きます

これらは自社のシステム
誰が、どの注文について、どんな内容でコンタクトしたか、対応にどれぐらい時間を要したかなどが事細かに記録されています

コールセンターではオペレーターさんが問題が解決し電話を切る際に
お問い合わせに対してラップアップコード (wrap up code)というタグ付けを行い
どんな内容についての問い合わせだったかをコンタクトデータとして記録します

コンタクトデータは個人情報を省いたのち
多部署からもアクセス出来る共有データベースに保管されます

このコードが付いたデータを元に
メトリックスと言われる集計表が作られ
定期的に「声」のレビューが行われます

アマゾンで印象的だったのは
社風に「顧客第一 - Customer Obsession」が根付いているので

多部署でコンタクトデータをレビューされている点です

顧客管理はカスタマーサポート部署の仕事と割り切るのでは無く
各部署もカスタマーデータを積極的に利用し
担当分野の改善に努めます

私の居た部署はバックエンドのシステムチームでしたが
お客様がシステムの利用にあたって
どんな不満があって
どれぐらいの不満が集まっていて
どうしたらより良くなるのかを
週に数回レビューしていました

CXプロジェクト

多部署でのコンタクトデータの延長として
年に数回、CX ( Customer Experience - 顧客体験 ) 改善プロジェクトが行われます

およそ1週間ほど時間をとって
各担当部署が一同に集まり
ときには遠方のコールセンターに出向き
現場の声を聴きながら改善の方法を模索します

[CXプロジェクトは別ページにまとめました]

CXプロジェクトの詳細

C2 カスタマー・コネクション

上層部がいくら、顧客第一をうたっても
現実的にはスローガンだけで終わってしまったり
最初の数ヶ月だけ終わってしまう事も多々あります

アマゾンのしくみで最初に驚いたのが
C2という取組みでした

C2はCustomer Connectionの頭文字を取った略語で
新入社員はもとより
上層部までもがコールセンターに出向き
実際にお客さまの電話対応をします

C2を体験する事で
レポートで上がってきた乾いた声では無く
温度感のある生の声を聞き
問題への現実感がより増します

ITの会社で何でも機械やAIで自動化されているイメージのアマゾンですが
人間の洞察や判断が必要な部分は人が積極的に行っています

社長直メール

上層部の取組みで驚いたのは社長直メールです

日本で働いてた時などはとかく
上層部が連絡先を公表するなんて考えられませんでしたが
アマゾンには社長@直メールが存在します

届いた数万のメールは社長メール担当チームが逐次確認し
問題であれば改善するよう担当部署の上層部へ連絡されます

上層部は即座にトップダウンで現場に連絡をし

なぜその問題が起こって?
インパクトはどれぐらいで?
(時系列で)どう対応をしたか?
改修のプランと時期はどうか?
改修までに再発したらどうするか?

などを事細かに、数時間でまとめ
社長宛に返信します

自分の担当分野にいつそのメールが回ってくるか
まったく読めないので特に新しいサービスを開始した時など
緊張感は半端ないです

社全体で取り組む

売上やIRに直結しづらいCX向上プロジェクトは
時間と人手がかかるしとかく後回しにされがちです

顧客第一にコミットしているアマゾンでは
上層部が会議室に座ってるだけで無く
現場におもむいて実体験する事で
CXプロジェクトが上層部肝煎の案件として動かされます

こういった上層部の顧客満足への真摯な姿勢が
顧客満足度上位の常連をとるサービスの質を保ち続けられる源なのではないでしょうか

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